2012年2月17日金曜日

北限の秋田ふぐ(その3)

少しばかり前の話になるが、秋田県司厨士協会が主催し「 “北限の秋田ふぐ”を楽しむ夕べ」というイベントが開催された。高級魚トラフグの北限の産卵場が秋田沖にあることと、ゴマフグやショウサイフグなど他のフグ類の水揚げも北日本の中では多いことから、秋田で獲れるフグをまとめて「北限の秋田ふぐ」と呼ぶ。このネーミングは秋田のフグ類の知名度向上と消費拡大によって、秋田県の漁業振興を図ろうと、平成21年からスタートした県の事業に冠された名称で、これからの成長が楽しみな期待のルーキーである。フグと言われて直ぐに連想するのは、あの愛くるしい姿形である。では次にとなればやはり「毒」か。しかし、市場に流通し、飲食店で食べたり、鮮魚店やスーパーで購入できる状態のフグは、資格保有者の手による除毒がすでに済んでいて安心して食べることができる。たまに食中毒の報告があるが、そのほとんどの場合は、無資格者の素人調理か、あえて有毒な特に肝(肝臓)を食べようとする客と、提供する飲食店によるようだ。いずれにしても「フグは喰いたし命は惜しし」と喩えにもなるように、それほどまでにしてもフグが美味いのは確かなようだ。さて話は「“北限の秋田ふぐ”を楽しむ夕べ」。秋田沖で獲れたトラフグやゴマフグ、ショウサイフグを使ったメニューが、和洋中に温製に冷製もありで全10種類。恐らく、フグ自身も初体験であろう料理もあり驚いているようだ。次の写真の当日配布のメニューのとおり。少し縦長になるが、ご覧いただこう。この中で、最初の写真と、二段目のにぎり寿司がトラフグであるが、あまり調理の手をかけないのがトラフグの美味さのようだ。少し固めの身肉が、逆に飲み込むのを妨げて、旨味をいつまでも楽しめるのが嬉しい。その他はゴマフグとショウサイフグ、こちらの2種類は、いろいろな調味との出会いを楽しむのが身上のようだ。

河豚のカクテル洋風てっさ仕立て

河豚づくし 創作和前菜盛り合わせ(洋風博多押し、創作にぎり寿司、
ベーコン釜白子焼、河豚と鱈場蟹の磯辺チーズ揚げ、東寺蒸し)

河豚のばっけ味噌入りキリタンポのフライ
河豚の生ハム巻き、スパニッシュスタイル
河豚の香草包み焼きアメリカン
河豚とチェリーの赤ワイン煮込み

秋田のトラフグは、産卵のため沿岸に集結する5~6月と、冬の鍋シーズンの10〜11月頃の年に二度の旬がある。秋田にいながら季節を変えて楽しめるのである。なんと口福なことか。しかも、初夏のトラフグは比較的安価であるので、機会があればぜひ楽しむべし。幸いにして、数年前に比べて、「北限の秋田ふぐ」を食べられる店舗は着実に増えてきている。その証拠に二次会では、ゴマフグの白子焼きをペロリと平らげた。フグ類に特徴的なというか、ふんわりと軽快な白子感である。

こちらは二次会にて・・・ゴマフグの白子焼き